2011年12月20日火曜日

【イベント報告】12/11 ふくしま未来ミーティング 復興特区WS

はじめまして!Link withふくしま(略称リンふく)東京メンバーの菅野仁紀(かんのまさき)です。
12月11日に開催された「ふくしま未来ミーティング」のワークショップの一つ、復興特区ワークショップの様子を報告します!

ファシリテーターとして、慶應義塾大学システムデザインマネジメント研究科の神武先生、西森さん、リンふくの佐藤が参加しました。


まず、神武さんの方から、「今日の話(午前中の講演会)を聞いてどう感じたか?」「印象的だったことは?なぜか?」そして「現在の身の回りの課題は何か?」「それは、どのように解決されるとうれしいか?」というテーマで、セッション1・2・3と区切り、参加者が1対1で対話を行いました。



セッションごとに相手を変えることで、お互いの意見を共有していきました。
ワールドカフェの形式を応用しています。

参加者は学生をはじめ福島復興に関わる社会人の方も数多くいらっしゃり、それぞれの立場からユニークな議論が展開されていきました。




その後、神武先生から、復興特区構想のブレインストーミングを助けるアイディアとして、アメリカの最大手の電話会社AT&Tの20年前のCMを提示されました。90年代前半のCMですが、未来予想図をヴィジュアル化したCMとなっています。
現在の技術をもって実現した製品もあり、人間の「こうあってほしい」という想像力が実現へと繋がるのだと実感しました。


ちなみにその動画はこちらです。



今から20年後を想像するなんてワクワクしますね。



さて、画期的な材料も提示されたところで、3班に分かれて早速ブレスト開始です。


班にはそれぞれ名前を付けてもらいました。

WSの定番イベント!ポストイットにアイディアを書き、模造紙に貼っていきます。各班数え切れないほどのアイディアが出てきました。

「チーム自然」
福島の良さ・元気・帰る・医療・職業・情報発信(福島版FaceBookなど)・水耕栽培など様々なキーワードが出されました。それぞれグルーピングを行い、その関係性について矢印をひいていきました。



「みらいチーム」
この班のキーワードは、「金儲けをして福島を復興する」
「ネバーランドを福島に建設して、子供を呼ぶ」「天空の城ラピュタ」を造るなど独創的なアイディアが盛りだくさんでした。




「YMW」
地域間コミュニティの再構築を図る。また、ボランティア同士の交流会の開催し、復興を加速させるなど、コミュニティ問題を解決するためのアイディアが多く出されました。
また、イチオシとして、福島からアイドルグループを輩出するといった、学生ならではのアイディアも出ました。






次に、西森さんから、出されたアイディアを「復興特区」構想のプレゼンテーションを行っていただきました。震災と原発事故からの復興を支援するためにさまざまな規制をなくすことなどを盛り込んだ「復興特区法」についての詳しい説明がありました。そして特区創設に際しての4類型(住宅の確保、まちづくり、産業の活性化、医療福祉)にブレストのアイディアをカテゴライズする作業に入り、班ごとの「復興特区」構想を練り上げていきました。




ついに最終発表です。

「チーム自然」
医療福祉に視点を置き、医療研究を進めて、福島に先進医療の研究所を設置する、いわゆる学園都市構想。研究が進むと、国内外に対して大きなメリットになり、学生にとっても進学・就職の場が創出される。そして、テレビ局が海外に対して情報発信し、福島の良さを発信できる。





「みらいチーム」
①実現可能なこと
助成金や援助金を活用し、福島の特産品を告知するために「米祭り」を開催する。フラガールなどを呼んで大規模なイベントへ。
②面白いこと
空中都市計画
広島・長崎・福島と原爆・原子力に関係した観光地巡りを行う。
振動エネルギーを利用した発電所を設置する。





「YMW」
福島の学費を無料化し、子育てがしやすい環境を整備する。そうして、県外から人を呼び込み、情報発信を展開する。さらに、クリーンなエネルギー政策を展開し、福島をエコシティとして位置づける。海外発信のために、ダボス会議のような世界会議を「福島会議」と位置づけ、エネルギー政策の世界会議を行う。復興予算の有効な活用を行い、参加者支援や補助金に充てる。





短時間ではありますが、福島が抱える問題点について様々な意見が出され、解決するアイディアが形になっていく過程は非常に興味深いものでした。
まだまだ、構想の段階ではありますが、これらの提案を実行に移していけば、福島の復興を確実に期待できると実感しました。
「福島の未来を創造する」という大きな社会的課題を、同じ問題意識を持つ多くの人々と共有できたことが何より幸せでした。


ファシリテ-ターの神武先生、西森さんをはじめ復興特区WS参加していただいた皆様、本当にありがとうございました。

皆様の夢を夢で終わらせないために、福島の復興を目指していきます!今後ともリンふくの活動へのご理解とご支援をお願いします。



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