2012年9月27日木曜日

【イベントレポート】 Fukushima Community Crossing


こんにちは!東京スタッフの菅沼です。
 
先日参加させていただいた、「新たな繋がりをつくる復興トラベル」
Fukushima Community Crossing のレポートをお伝えいたします。

主催団体Web ページ→ http://communitycrossing.net/news/1/
弊団体ブログ記事→ http://link-with-fukushima.blogspot.jp/2012/09/blog-post_12.html


 まず、一日目は福島県いわき市へ。
いわき市は「フラガール」の舞台で有名となった、
福島県の東南端に位置する市です。

 昼食にはいわき市観光物産センター「ら・ら・ミュウ」にて
美味しいご飯をいただきました。

 

 
 
 
 
 
 

その後、塩矢崎灯台・山本観光本店にて震災時の体験談をお聞きし、
津波の爪痕が色濃く残る、薄磯海岸を見学しました。



 

 




ここは被災現場である前に1人1人の生活が営まれていた場所。
そこに足を踏み入らせさていただいているという事を
決して忘れたくないと感じました。 

 
その後は会場に移動して、二部構成のパネルトーク!
第一部は、丹 洋祐さん・松本 丈さん・西丸 亮さんによる
「いわきのこと、いわきにいる人々の気持ち」 

 第二部は、小野 裕之さん・横尾 俊成さん・河野 雄一郎さん・荒 昌史さんによる
「これからの防災について」

※各ゲストの所属などについては、冒頭の主催団体Webページをご参照ください。



 

二つのパネルトークを通して感じた事は、
自分の防災に対する意識の低さについてでした。

今地震が起こったら、自分を助けられる持ち物なんて一つももっていない。


 「一番大切なのは命。コミュ二ティーは二の次かもしれません。」

そんなお話がありました。
そもそも自分が生きていなければ、次のアクションを起こすことなど
出来ません。まず、自分が本当にすべきこと、出来る事は何だろう
そう考えさせられました。
 


宿泊先は、古滝屋さん。被災により、大きな被害を受けた旅館の一つです。
出していただいたご夕食は、とても優しい味がしました。



 
 
 
 
 
 

また、サプライズに沖縄大学の学生さん達の演技も見せていただきました!
 
福島の仮設住宅に住まれている方を元気にするために
沖縄からやってきたそうです。何よりその気持ちがとても嬉しく感じました。


食後は、ワークショップ「共助の地縁をつくるには」
自宅の近い者同士でグループを形成し、
自分達の住んでいる地域でどのように“共助の地縁”をつくれば良いかを考えました。



********


早朝、自由参加のヨガ教室にて心地よい朝の目覚めを迎え
・・・2日目のはじまり!
 
この日は福島市へと向かいました。


 午前中は横浜FCによるサッカー教室の見学。

そして、5つのグループに分かれ
気軽に情報交換を行う「青空セッション」を行いました。

① 福島出身・東京在住者としての福島の関わり方
② 福島在住の大学生
③ 防災とメディア
④ 防災ワークショップ
⑤ Community Crossing Japan
 



 
 
 
 
 
 

私も、①グループにて、菅家さん・西丸さんともに
僭越ながらお話をさせていただきました。

福島について、何を話せば良いのだろう。どれだけ話して良いのだろう。
普段からそんな気持ちを抱いていた私にとって、
福島について真剣に質問し、聞いて下さる皆様の姿がとても嬉しかったです。

 
午後からは、「横浜FC主催 福島魂マッチ」の観戦です!
あいにくの雨でしたが、みんなで一生懸命応援しました!

また、福島県のサッカー少年たちが
キラキラした顔で試合に夢中になっている姿がとても印象的でした。



 
:




******


 80人もの方がこうして福島に関心をもち訪れて下さった事、
みなさんが、「福島はいいところだね」と言って下さった事、
いち福島県民として、本当に嬉しく感じます。

 参加して下さった皆様、本当にありがとうございました。


 こうして出来た「つながり」が、どうか今後も続いていきますように。

 

2012年9月24日月曜日

【イベントレポート】 スタ☆ふく~観光ツアー@喜多方~







こんにちは、リンふく福島スタッフの吉田哲朗です。


今日のブログで扱うのは、JASP福島が企画した
【福島を感じて考えるスタディーツアー「スタ☆ふく」】です。

9月1日から2日にかけて、「スタふく」観光ツアーが行われました!
スタふくについては過去のエントリーをご参照ください。
 学生企画スタディーツアー『スタ☆ふく』のご紹介


今回僕は、JASPのプロジェクトリーダーとして、この企画をつくり、運営してきました。ここでは、当日の様子を僕個人の目線から紹介したいと思います。

 
今回、訪れたのは、福島県会津地方に位置する喜多方市。
ラーメンが有名ですよね。
そんな喜多方市は、地震の被害は少なかったものの、風評被害で観光業や農業が大きなダメージを受けています。

早朝の新宿を出て、バスが最初に向かったのは、福島県郡山市。
ここで、関東方面からの参加者14名と、福島県内からの参加者12名が合流します。

いざ、郡山市からバスで1時間半ほどのところにある喜多方市へ。
ツアーの始まりは、喜多方の食堂「旬」です。さっそくお食事をいただきます。



会津郷土料理のこづゆをいただきました。
すまし汁のようなこのこづゆ。お祝い事のときにいただくお料理だそうです。


そして、次に訪れたのは、寛永2年創業の「大和川酒造」。
彌右衛門ブランドの日本酒が有名です。(ぼくも大好き)

 



酒蔵の見学をした後、
伝統ある酒造の大和川酒造の社長である佐藤彌右衛門さんと
喜多方のまちおこしに奮起するNPO法人まちづくり喜多方の蛭川さんに
お話をいただきました。

 
講演の内容は喜多方のこと、日本のこと、震災のこと。参加者のみなさんは真剣に耳を傾けていました。










佐藤社長は、飯館村の村長さんが掲げている「までい」の精神についてお話してくださいました。
「までい」とは、まごころをもって、大切にすることを言います。

佐藤社長は、その精神に賛同し「いいたてまでいの会」で飯舘村の人々を支援する活動をしています。








NPOまちづくり喜多方の蛭川さんは、震災後、喜多方のグリーンツーリズムが受けた影響や、現在行っている取り組みについてお話してくださいました。



喜多方のグリーンツーリズムを利用していたのは、主に修学旅行でした。
年間7000人来ていたお客さんが、震災後は一気に0人になってしまったそうです。



他にも、まちづくりの観点から、若者を呼び込もうと来ようの創出であったり、

除染の取り組みも始めようとしているそうです。



こうした話を受けて、参加者から聞かれた言葉が
「福島のことは、日本のこと」
 きっとそうなんだと思います。
 

島のことは日本のことだし、世界のことになっていくんです。
福島が抱えているものは単に福島だけの問題じゃない。参加者からそういった声が聞かれたのは企画者として嬉しかったです。


夜は、旧酒蔵のホールで地元の農家さんやNPO関係者を交えて交流会!
酒蔵で飲む日本酒は最高です^^(酔っぱらいました。反省)


宴も盛り上がったところで、
この日はグリーンツーリズムの一環でもある農家の民泊体験をしました。

農家のみなさんが優しく迎えてくださって、参加者のアンケートではとても評価が高かったです。
 


私たちスタッフが泊まった専業農家のお家では、タバコの葉っぱを生産されていました。
去年は出荷自粛をし、今年も検査に出して結果待ちの段階。
 
毎日毎日手にかけてきたものが出荷されるかわからないというのも、悲しいと思いました。


2日目は、アスパラ収穫体験。

訪れたのは、喜多方市の熊倉地区にある「きらりファーム」さんです。
2つのグループに分かれて、空気中の放射線量測定と、アスパラの収穫を交互に行います。

採れたては生で食べられるんですよ^^
このアスパラ、放射性物質は検出されていません。
ですが、土には放射性物質が混じってしまっています。

検出されない理由は、土に含まれているカリウムだそうです。
植物は、セシウムよりもまず先にカリウムを吸い上げるようで、
豊富なカリウムを含む土で育てたアスパラは放射性物質を吸い上げないのだとか。
 

基準値についても農家さんの意見を聞いて、みなさんぱくぱくアスパラを食べていました。


一方の放射線量測定チームで聞かれた声。
「どのくらいの数値が危険なのか、わからない」
「ベクレルとシーベルトの違いって?」

ここで、すこしハッとしてしまいました。福島に住んでいる私としては、シーベルトやベクレルといった単語が身近なものになっていました。
しかし、初めて福島を訪れる人が「よくわからない。もっと勉強してくればよかった」という感想を呟いています。

運営者として、わかりやすい資料を用意するなどの対策をすればよかったと反省する一方、
「感覚に違いがあるんだ」というふうに感じました。


アスパラ収穫も終わり、農園の目の前に広がる最高のロケーションで集合写真をパシャリ☆

 

喜多方に来たら欠かせないラーメンを食べて、
いよいよ最後のワークショップです。

 

最初に2人1組のペアになって、この2日間の経験を共有します。
そしてそこからワールドカフェ。テーマは「What Can I do ?」です。

最後に参加者から出た意見は、
「今回の経験をまず、周りに広めていく」
「自分の会社にできることを考え、他の企業に福島への支援をよびかけていく」
などなど

短い時間しかとれなかったのですが、とても前向きな意見が聞かれました。
「なんとなく参加した」という参加者が、福島に思いを持ってくれたのはとても嬉しかったです。


 


最後に、企画者として、今回の観光ツアーを通して思ったことについてまとめたいと思います。

スタ☆ふくは、スタディーツアーということで、全体の雰囲気が固くなってしまわないかという心配でもあったのですが、そんなことは全くありませんでした。地元の方はとても明るく迎えてくださいます。
学生スタッフも、緊張しつつも、一生懸命にお迎えします。

参加者の中には、「参加する前は、気持ちが暗くなって帰ることも覚悟していた」という方もいらっしゃいました。
確かに暗くなる話題もあります。
でも、現地の人がそれを押し出しているかといえば、それは間違いなくNOです。
みんな前向きです。

そういった福島の人々の姿勢にふれて、みんな前向きに福島を日本を考えられるようになって、
「自分にはなにができるんだろう」という思いを持ってくださいます。

今回のツアーで、そういった気持ちの変化を引き起こせたことを嬉しく思います。


震災後、観光客が減ってしまうなど、風評被害をはじめ複雑なものが福島には折り重なっています。
そんな環境から学べるものって多いんだなと思うし、僕自身もまだまだ学ぶべきことが多くあると感じました。

今後も、本企画は継続していく予定でいます! 
次回の「スタ☆ふく」にもご期待ください。

 

★関連リンクはこちら★
「スタ☆ふく」公式ブログ
大和川酒造
まちづくり喜多方
グリーンツーリズムを体験したい方はこちら⇒
いいたてまでいの会


 
Link with ふくしま 福島スタッフ 兼 JASP福島スタッフ
「スタ☆ふく」プロジェクトリーダー 吉田哲朗




2012年9月12日水曜日

【イベント案内】 福島にて〝復興トラベル”が開催されます!

こんにちは!
Link with ふくしま 東京スタッフの菅沼です。

 
今回は、Link with ふくしまも企画に携わらせていただいた
福島の記憶の継承と防災ワークショップをおこなう1泊2日のバスツアー
Fukushima Community Crossing について、ご紹介いたします!


 
Fukushima Community Crossing」とは?

開催を通じ、首都圏・東海地域に住む若い世代がコミュニティの大切さに気づくことで、
日ごろからご近所の方々との交流を深め、
いざという時に助け合える関係性を気づくこと、
そしてそのことが地域への愛着と日常生活への安心を生み、
ひいては防災・減災につながる備えにつながって欲しい」
という想いより、

NPO法人GoodDayのプロジェクトのひとつ
Community Crossing Japan にて企画されたツアーです。



ツアーの概要

1.「記憶の継承」
 福島県いわき市を見学し、震災前後の状況について地元の商店街の方や
 地元の建築家の方々にお話を伺う。
 また、薄磯海岸にて津波被害に遭った地域の見学を行う。

2.「防災ワークショップ」
 首都圏から参加する防災及びコミュニティリーダーと共にバスで福島へ向かい、
 現地での学びをどのように自分たちの暮らしに活かすかを考える。

3.「東北の復興とコミュニティ」
 東北の復興支援に携わるリーダー・団体を交えて、
 コミュニティの重要性について学ぶ。
 
 ※ゲストとして、防災情報マガジンstandby発行人・横尾俊成さん、
  greenz.jp副編集長・小野裕之さん、Team iups代表・西丸亮さん、
  そして、弊団体Link with ふくしま代表・菅家元志が参加!

4.「横浜FC福島魂マッチ」
 横浜FCとのコラボレーションによる福島チャリティサッカー試合を観戦。
 Jリーグチームがなく、プロの試合を間近で観ることが少ない
 福島の子どもたちを無料招待して行われるJ2公式戦を、
 子どもたちともに盛り上げる!

 


日程: 9月23日-24日 場所: 福島県いわき市、福島市

参加費: 社会人18,000円/学生17,000円


 
  残念ながらツアーへの参加申し込みは終了してしまいましたが
現在、寄付によるご支援はを受け付けております。

                ↓

◇Fukushima Community Crossing 開催を支援する◇
◇       READYFOR?のプロジェクト       ◇

       https://readyfor.jp/projects/FCC


「たくさんの方々と福島を訪れ、防災のためのコミュニティについて
学びながら福島の経済支援を行いたい」という想いより、一人でも
多くの方に参加いただける参加代金に設定されているそうです。

     よろしければご支援のほどお願いいたします!


先日JASP企画により開催されました、福島を感じて考えるスタディーツアー
「スタふく」もそうですが、このように福島に目を向け、足を運んでくれる企画を、
本当に嬉しく思います。

福島出身の私も、まだまだ知らないことばかりです!
積極的にこのようなツアーに参加し沢山学んでいきたいと思います!




菅沼里保