これが2012年初めての記事となります。今年を福島のみならず、東北、日本が希望の持てる年になるように努力して参りますので、リンふくの活動へのご理解とご協力をよろしくお願いします。
さて、今日は1月15日に国立オリンピック記念少年総合センターで行った CRM(Cause Related Marketing)ワークショップのリハーサルの様子を報告します。
スタッフのみの参加ですが、当日の流れに沿って本番さながらのリハーサルを行いました。
まず、菅野が「福島の現状」を説明しました。11月のワークショップから情報を更新し、新しい情報を盛り込みました。
①放射能問題に関して、米の出荷制限と政府による買い上げ、風評被害の拡大
②健康問題に関して、福島県の子どもの医療費無料化に関する最新の動向
③除染問題に関して、住民やNPO向けの除染モデル事業公開と民間業者の活動拠点づくりのための自衛隊による初の本格的な除染作業
などです。
また、過去の復興事例との対比として、環境モデル都市である水俣市との比較のスライドも追加しました。
次に、「ひな祭り」を題材としたアイスブレイクを行いました。
「福島の仮設住宅の子どもたちのためにひな祭りを行いたいが、そのために何かおもしろおかしくお金を集める方法はないか」という題材です。
スタッフの中からは、「服飾コンペを開催して子どもたちにプレゼントする」「不要になったひな壇と福島の工芸品を物々交換」などのアイディアが出されました。
続いて、グループワークに入ります。山口の司会進行の下、今回はスタッフを2グループに分けて行いました。
グループワーク1では、「福島における問題点は何か、また自分が気になった問題、解決しなくてはいけない問題は何か」をグループでシェアしました。
各班共通の問題として、「避難したくてもできない人に対する支援」でした。避難費用がない、避難しても職がないという問題をどのように解決するかという問題です。
その解決策として、「雇用政策」と「子どもたちの保養」という二つのキーワードが提案されました。
その後、アメリカン・エクスプレス社さまのビジネスモデルを紹介し、そのビジネスモデルに固定して、グループワーク2で具体的なビジネスプランを考えていきました。
1班からは、
・子どもたちが外で遊べないのが普通になっているので旅行に連れて行きたい
・旅行好きの顧客が共感してくれる
・旅行代理店に運営を協力してもらう
というプランが出されました。
2班からは、
・避難できない子どもたちは多感な時期に経験できる機会が失われている
・解決策として「里親プログラム」を実施する
・全国の富裕層が顧客であり、彼らの信用情報を持っている
・子供の面倒を見ているNPOにオペレーションしてもらう
・また、美術館やコンサートのチケット代に料金を上乗せし、出資を募る。
というプランが出されました。
グループワーク3では、キャッチフレーズの決定やステークホルダーの絞り込みなど、より具体的なビジネスプランを組み立ていきました。
それでは、最終発表です。
1班:Travel for
Fukushima Kids
○アメックス:ブランド力、信頼と実績が強み
○コーズ:外で自由に遊べない子どもたちを旅行に招待したい
○顧客:旅行好きアメックス会員→ポイントを利用してもらい旅行の費用に還元する
○協力者:福島復興を支援しているNPOと旅行代理店
2班:For the Future of
Fukushima
○アメックス:顧客の信用情報が強み
○コーズ:多感な時期の子どもたちの経験の機会を取り戻すために「里親プログラム」を実施したい
○顧客:アメックスが代理購入した入手困難なチケットが欲しい人→チケット購入時のプレミアムを子どものホームステイ資金に充てる
○協力者:里親になってくれる人、子どもを支援するNPO
概要は以上の通りです。
最後にリハーサルを通して、お互いにフィードバックを行いました。
>福島の現状について
・復興の段階のスライドで押さえて欲しいポイントは何か?
・水俣の事例を出す意義と環境モデル都市としての動きが出てきた経緯を具体的に説明する必要がある。
・福島と水俣をマトリックス型式にしてはどうか?
・放射線問題に関して、米農家の声を聞きたい。
・子どもの医療に触れる本ワークショップでねらいは何か?
・今、福島が抱えているニーズは何か?
>ワークシート
・コーズの中でどういうゴールを設定するのかを各場所やヒントを与えるべき
・マーケティングの4Pを明示する
>グループワークに関して
・ビジネスプランを考える上でアメックスの顧客上情報や利用状況などの詳しい情報が必要
・企業の協力の有無はどうか?
・中間発表の決定事項・項目などのレベル設定はどうするか?
など、たくさんの改善点が提示されました。
このフィードバックを踏まえて、ワークショップの内容はもちろん、スライドや資料の改善を図り、より完成度・満足度の高いワークショップにしていきます。
次回ワークショップの開催日時・場所などの告知は改めてさせていただきます。
福島復興に興味のある方、ビジネスプランに興味のある方、奮ってご参加ください!
Link with ふくしま 菅野仁紀
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